年末の大晦日、12月31日。
日本各地では鐘の音が響き渡る。
ゴーン、ゴーン、ゴーン。
何度も何度も繰り返されるその音で、日本人は今年を振り返りつつ、新たな年に想いを馳せる。
一体鐘の音は何度繰り返されるのだろうか。
最初から最後まで回数を数える暇な人は恐らくいないが、鐘の鳴る回数は全国共通の「108回」である。
この「108」という数字は大きな意味を持っており、仏教の教えの中で「人間の煩悩の数」と言われている数字だ。
※「煩悩」人間が感じる罪悪感の原因となる欲望や欲求のことの総称。(desires)
この「108個の煩悩」を断ち切り、新たな年を迎えるという意味で鐘が突かれる訳だ。
この行事は日本各地のお寺で19時頃から年が明けるまで行われ、入れ替わり立ち替わり列をなした希望者が鐘をついていき、最後の108回目は新年が明けてから鳴らされる事になっている。
しかし最近では観光客向けに108回以上鐘を鳴らすお寺もあるので要チェックだ。
是非誠実なあなたも、数少ない煩悩を断ち切り、新しい年を日本で迎えてみてはいかがだろうか。