日本は食べ物がおいしい。食を楽しみに日本を訪れる外国人旅行者も多いはずである。
日本には「食欲の秋」という言葉がある。
10月~11月頃には様々な食材が旬を迎え、おいしくいただけるのである。
旬の味覚に食欲旺盛になるという意味である。
松茸や栗、柿などがあるが、「食欲の秋」にぜひ体験していただきたいのが「さんまの塩焼き」である。
日本の家庭では「さんまの塩焼き」が食卓に並ぶと秋の訪れを感じる。
日本滞在中に「さんまの塩焼き」を味わうには居酒屋が一般的であるが、私がおすすめしたいのが炉端焼き店である。
七輪を使い炭火で味わう「さんまの塩焼き」は七輪の網の上で焦げ目をつけて焼けていくさんまの様子や、炭火焼きの香りが相まって、より一層の食欲をそそる。
焼きあがったさんまはしょうゆや大根おろし、すだちといった薬味を添え、さっぱりと味わうのが日本的な食べ方である。
手慣れた日本人はさんまの背骨をマジックのように抜き出せるが、慣れない外国人にとっては骨を取り除きながら食べるのも楽しい経験になるかもしれない。
さんまの腹側は内臓のため苦みがきつく多くの日本人も食べないが、その苦みが好みという人もいる。
「さんまの塩焼き」は骨と頭だかが残った状態がきれいな食べ終わりである。機会があればぜひ「さんまの塩焼き」を味わい、日本の秋の訪れを感じてほしい。