初日の出。1月1日、新しい年が明け初めて地平線から顔を出す太陽のことだ。日本人はこの日の出をたいそうありがたがる習慣がある。その風習は太古からのものだという説があるが、歴史や背景を抜きにしても、一年で一番最初に拝む太陽はとてもすがすがしいものに感じる。

初日の出を見るために海岸線を走らせて最東端でその景色を拝む人もいれば、温泉につかりながら地平線から顔を出す太陽をゆったりと眺める人もいる。なかには日本一の山・富士登山に挑んで、疲れも吹き飛ぶような絶景を目に焼き付け、一年のはじめをスタートさせる人もいる。富士登山にチャレンジする人は多いが、初日の出を拝む登山はとても人気があり、日本一高い山に日本一の行列を作るほどだ。

しかし、大みそかに一年間のあれこれを慰労して酒を飲み過ぎ、日が昇りきってから起床する人もいるだろう。朝寝坊した正月の朝、起き抜けに窓を開け、キリッと澄んだ空気に「あけましておめでとう」というのも、個人的に悪くはない。

各々が、それぞれのシチュエーションで見る最初の太陽は素晴らしいのだ。