日本には、土用の丑という7月下旬の暑い頃に鰻を食べる文化がある。栄養満点で美味しい鰻を食べると元気になり、諸説はあるが、暑い夏を乗り切るジンクスのようなものになっている。初心者は鰻の蒲焼がごはんにのった鰻重を選ぶのではないか?もちろん大正解だ。でも、並と呼ばれるノーマルサイズでは、ごはんの量に比べて鰻が足りないと思うのは私だけだろうか?私のような人には「ひつまぶし」がおすすめだ。刻まれた蒲焼がごはんの上にびっしり敷き詰められているので、鰻とごはんをバランスよく食べ進められる。最後には残った鰻とごはんに出汁をかけて鰻の脂が染み込んだタレと一緒に余すことなくいただける。ひつまぶし以外にも、タレをつけずに焼いて塩や山葵で食べる白焼、蒲焼を卵焼きで巻いた鰻巻き、内蔵を焼いた肝焼きなど、様々な食べ方がある。
そんな誰もが好きな鰻だが、実は鰻の血液には毒がある。熟練の職人が完全に血抜きをすると刺身でもいただけるのだが、一度だけトライした時は恐る恐るお酒を飲んでアルコール消毒(気持ちの問題)しすぎて味は覚えていない。
多少高価ではあるが、丁寧に作られた日本の鰻料理をぜひ色んな食べ方で味わってほしい。